ハイディ・グラント・ハルバーソン
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ハイディ・グラント・ハルバーソンさんの「やる気が上がる8つのスイッチ」を要約していきます。

何か目標を立てて努力しようと思った時に、「何だかやる気が起きない」とか、最初はやる気が出るんだけどいつも途中で燃え尽きてしまうなんてことはないでしょうか?

実はやる気の上げ方は人によって違います。

本書では、3つの軸を使って、8つのタイプに分類しその後に対処法を紹介しています。

今回は、やる気の高い人になるための3つのポイントを解説していきます。

  1. マインドセットを変えよう
  2. 自信を身に付けよう
  3. 自分にあった環境を理解する

マインドセットを変えよう

やる気のある人になるためには、まずマインドセットを変えていきましょう。

マインドセットとは何かと言いますと、「考え方の癖」でマインドセットには、「証明マインドセット」と「成長マインドセット」の二つがあります。

証明マインドセット

証明マインドセットを持つ人は、自分の能力を他人に見せつけて認めさせようとする人です。

例えば、周囲から地彼は頭がいいとか、彼女は物知りと思われたいと考えている人です。

他にも、人に質問することは自分の無知の証明だと考えてしまうため、自分にできないことを人に知られるのを恐れていますので、自分のできることや得意なことだけを行う傾向にあります。

周りにも何かと知ったかぶりをしたり、いつも他人と競う人はいないでしょうか?

そういう人が証明マインドセットの持ち主です。

成長マインドセット

一方、成長マインドセットを持つ人は、「自分の能力が向上することに焦点を当てている人」で他人ではなく、常に過去の自分や理想の自分と比較している人の事を指します。

成長マインドセットの人は、他人の目はあまり気にせず、誰かに認められなくても、自分がやると思ったことをやります。

これが2つのマインドセットです。

やる気のある人になるためには、まずマインドセットを成長マインドセットに変えてください。

なぜなら適切な努力ができるようになるためです。

証明マインドセットだと、自分の実力不足を他人に知られたくないですので、他人から学ぶことを嫌がり、なかなか成長できません。さらに、努力をするためのモチベーションが、人に自分の凄さを証明することですので努力を続けることができません。

例えば、990点満点の英語のTOEICテストで周りが600点の場合、証明マインドセットを持つ人は、自分の能力を見せつけるために700点を取るまでは努力できるかもしれませんが、700点で十分と考えてしまいますので、そこで努力をやめてします。

しかし成長マインドセットの人は、自分の成長に重きを置いてますので、900点以上を目指すために粘り強く努力することができます。

よって、成長マインドセットに変え、適切な努力ができる人を目指していきましょう。

では、どうすれば、成長マインドセットに変えていくのか3つ解説します。

目標は「成長」を意識したものにする

何かを目標を立てる時は、自分が達成したいことをいったん書き出し、その後、成長を意識させる言葉に言い換えてみましょう。

例えば、痩せたいという目標であれば、痩せるために必要なことを学びたいとしてみたり、時間の使い方をうまくしたいであれば、時間の使い方が上手になるスキルを身に付けたい。

というように、具体的な成長を意識した目標を設定するようにしてみましょう。

世界の見方を変える

例えば、証明マインドセットの人は、仕事で困難にぶつかったときに、有能だと思われたいがために、とりあえず手っ取り早く解決しようとします。

しかし、その場しのぎで適当に終わらせてしまうと成長できませんので、自分の成長のために、「時には人の力を借りてじっくりと取り組むことが必要だ」と考えるようにしてみましょう。

他人と比べない

他人と比べるのはやめて、「昨日の自分と今日の自分を比べる」ようにしてみましょう。

自分と比べることで成長マインドセットに変えることができます。

このマインドセットは、考え方の癖ですので、簡単に変えることは難しいですが、何度も意識することで変えることが出来ます。

成長マインドセットであることを意識するようにします。

なんだかやる気が出ない時は、人に勝つことをモチベーションにしてたりしますので、自分の成長のために頑張ろうと気持ちを切り替えてやる気を上げるようにしてみましょう。

成長マインドセットを身につけることができたら適切な努力ができるようになります。

自信を身につける

なぜなら粘り強く目標に向かって努力できるようになるからです。

心理学用語では、自己効力感と言われています。求める結果を得るために必要な能力が自分にはあると確信できることです。

自己効力感がある人とない人で、どんな違いがあるのかと言いますと、自己効力感がある人は、スキルや成功体験を持っていることが多いですので、高い目標や困難にぶつかったときに謙虚に自分ならきっとできると思い粘り強く努力することができます。

一方、自己効力感のない人は目標を達成するためのスキルと成功体験がないことが多いので、すぐにあきらめてしまったり、一生懸命に何かをすることが意味のないことに思ってしまいます。

ある研究では、仕事における成功には、必要とされる技能のテスト結果よりも、自己効力感の方が強い相関があったそうです。つまり成功には自己効力感が重要ということです。

ですので粘り強く目標に向かって努力できるようになるためにも自己効力感を身につけていきましょう。

どうやって自己効力感を身に付けるのか

では、どうやって自己効力感を身につければ良いのか?

それは自分のスキルを上げて、成功体験を作ることです。成長マインドセットがあれば努力を始めることができますのでコツコツ努力を積み重ねてスキルアップをしていきましょう。

ポイントは、努力の結果を自分の頑張った結果だと思うことです。

なぜなら努力を自信に変えるためです。

成功した時は、自分が準備をしっかりしたからとか、諦めなかったからなど、自分がコントロールできる要因のおかげにします。

自己効力感は、後天的な成功体験を通して身につけることができますので、努力をしてスキルアップし、成功体験を自分がコントロールした結果だと考える習慣を身につけていきましょう。

自分にあった環境を理解する

成長マインドセットと成功に必要な自信を身につけたら、最後は自分にあった環境で最大限の結果を出していきましょう。

会社の同僚と同じ目標に向かって仕事をしている時、この人のやり方は違うな思うことはないでしょうか

それは、やる気のフォーカスの違いによるものです。

やる気のフォーカスとは、「やる気の上がる理由」です。

やる気のフォーカスには、「獲得フォーカス」の人と「回避フォーカス」の人の2種類がいます。

どういう違いがあるのかといいますと、

  • 獲得フォーカスの人は、何かを獲得すること
  • 回避フォーカスの人は、リスクを回避すること

この2つは性格によって異なり、どちらが良いというわけではありませんので、やる気を上げるために、自分に合ったフォーカス、最大限発揮できる環境で努力していきましょう。

では自分に合ったやる気の上げ方とは何でしょうか

獲得フォーカスの人のやる気の上げ方を6つご紹介

獲得フォーカスの人はぜひ次の行動を意識してみましょう

①獲得フォーカスの人はポジティブに考える
獲得フォーカスの人は、困難にぶつかったときでも自分は大丈夫だと勇気づけることでやる気がでます。

②何が得られるかを明確にする
獲得フォーカスの人は、目標をはっきりさせるとやる気がおきます。

③アイディアを自由に出す
自由な思考を持っている傾向がありますので、クリエイティブな発想が得意ですので、自由にアイデアを出していきましょう。

④タスクを細分化
達成感を得られるようにタスクを細分化していく。獲得フォーカスの人は、何でも手っ取り早く片付けたいと思ってますので
タスクを細分化して達成感を得られるようにすると効果的です。

⑤大きな絵を描く
得られるものによってどう自分の人生が変わるかを想像することでやる気が湧きます。まずは自分の青写真を描いてみましょう。

⑥プラスの面を考える
例えば、AとBの選択を迫られた時は、どちらのメリットが多いかを考えるのが得意ですので、メリットで決断をします。決断をするときはメリットで比較するようにしてみましょう。

回避フォーカスのやる気の上げ方を6つご紹介

基本的には、獲得フォーカスとは正反対になります。

①ネガティブに考える
回避フォーカスの人は褒められるよりも建設的な批判でやる気がでます。

②何を避けるべきかを明確化
目標を立てるときは、損失をなくすことを考えますのでしておかなければならないことだったり、安定をもたらすことを明確にするとやる気が出ます。

③アイデアを分析し評価する
回避フォーカスの人はアイデアを出すことは苦手ですが、アイディアの妥当性を評価することは得意ですので、獲得フォーカスの人が出したアイディアを評価するようにしてみましょう。

④仕事に取り組める時間を確保
回避フォーカスの人は、急がされることを嫌いますので、何か仕事を行うときにはじっくりと時間を確保しましょう。

⑤具体的な事実を収集
回避フォーカスの人は、バラ色の世界が待っているというような漠然とした話はピンときませんですので客観的な事実を見つめてモチベーションを上げていきましょう。

⑥マイナスの面で考える
決断をするときはマイナスの面で考えていきましょう
AとBの選択をしなければいけない時は、どちらがデメリットが多いかを考えるのが得意ですので、デメリットで決断をすることが自然に感じます、決断をする際にはてデメリットで比較するようにしてみましょう。

このようにフォーカスによってやる気の上げ方が正反対でので自分に合ったやる気の上げ方を意識してみてください。

まとめ

適切な努力をするために「成長マインドセット」に変えていきましょう。

方法は3つ

・目標は「成長」を意識したものにする
・世界の見方を変えてみる
・他人と比べない

成長マインドセットを身につけたら次は。自信を身につけていきます。

・努力をしてスキルや成功体験を身に付けて、自己効力感を身につける

そして、自分のフォーカスに合った環境を意識します。

・獲得フォーカスの人は、ポジティブに考え、何が得られるかを考える
・回避フォーカスの人は、ネガティブに考え何を避けるべきかを考える

ハイディ・グラント・ハルバーソンさんの「やる気が上がる8つのスイッチ」の要約させていただきました。やる気の高い人になりたいという方はぜひ参考にしてみてください。