自己理解の専門家である八木仁平氏の著書「世界一やさしいやりたいことの見つけ方」の重要ポイントを要約していきます。
「世界一やさしいやりたいことの見つけ方」は以下の4つです。
- やりたいことが見つからないのは「定義がない」から
- 「大事なこと」とは、「方向」のこと
- 「得意なこと」とは、「無意識」でやっていること
- 「好きなこと」とは、身銭を切っても痛くないこと
やりたいことが見つからないのは「定義がない」から
本書はやりたいことを見つけるための本ですが、なぜやりたいことが見つからないのでしょうか?著者の八木氏はこう述べます。
やりたいことがわからない理由は、ただ単に言葉の意味を知らないから
言葉の意味とは、「定義」のことです。やりたいことが見つからない人は、やりたい事をぼんやりとはわかっているのですが、それをまとめる言葉=定義を知らないためにやりたいことが分からなくなっているのです。
つまり、自分のやりたいことの定義が定まれば、自分のやりたいことが見つかるということです。では、どうすれば「自分のやりたいことの定義」が定まるのか?それが本書のサブタイトルでもある「自己理解」です。
自己理解とは、自分を理解することですが、これは直感的に見つかるものではありません。あくまでも論理的に見つけ出すものです。
見つけ出すものは次の3つ
- 好きなこと
- 得意なこと
- 大事なこと
好きなこととは、自分の情熱のある分野のことです。もっと知りたい、やっていて面白いと感じることが好きなことです。
得意なことは、自然と人よりも上手くできてやっていて口がなく心地よいことです。言い換えれば才能であり努力せずに成果が出てしまうことです。夢中になってしまった仕事じゃなくても普段からやってしまうものが得意なことです。
大事なことは、何のために生きるかという人生、仕事の目的などの価値観を指します。自由に生きたい好きなことをしていきたいなど何のために働くのかの答えが大事なことです。この3つの要素を組み合わせることでやりたいことが見つかります。
「大事なこと」とは、「方向」のこと
自己理解の3要素、「好きなこと」「得意なこと」「大事なこと」を詳しく解説していきます。
まずは大事なことからです。この大事なこと=価値観を見つけるために最初に理解しておきたいことがあります。
それは目標と価値観の違いです。よくある間違いで価値観を目標と勘違いすることです。
価値観とは、人生や仕事の目的で目標はそのプロセスにあるチェックポイントです。これを混同して考えるとやりたいことがわからなくなってしまいます。
価値観と目標は全く別物であり価値観とは方向、目標とは距離という認識が必要です。ここで注意したいのが価値観の信憑性です。もし価値観が偽物だったらすべてが水の泡となるからです。
「得意なこと」とは、「無意識」でやっていること
八木氏は、得意なことを、成果を出すために使える思考・感情・行動パターンと述べています。これは無意識のうちにやっていたことがヒントになります。
いつも思いついたら行動している
いつも人の気持ちを考えている
どうやったらお金が稼げるかを考えているなど
無意識のうちにやっていることが得意なことなのです。ではこの得意なことを見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?八木氏はある質問に答えるとわかるといいます。
本書では5つの質問を上げていますが、すぐに理解できそうな1つの質問を取り上げます。
それが、「これまでの人生で充実していた体験は?」という質問です。あなたにとっての成功体験は何かというもので成功したということは、少なからずそれが得意であった可能性があります。なので充実していた体験を思い出すことで、ヒントが得られるのです。
短所しか思いつかないって人も心配無用です。なぜなら短所も長所となりうるからです。
例えば、物事に対して慎重すぎるという短所があったとします。しかし裏を返せば大きなリスクを回避できるという長所になります。
つまり慎重すぎるという短所を直す必要はないのです。短所の捉え方を変え、長所にして生かすことで長所にすることができるのです。そしてこの長所を伸ばしていくことで、充実した仕事が手に入るので最終的に得意なことに変換できます。このように得意なことの定義は、無意識でやっているクセのようなもので、自分の短所からも見つけることができるのです。
「好きなこと」とは、身銭を切っても痛くないこと
なぜ好きなことが3要素と言われるくらい重要なのでしょうか?それは好きなことというのは絶大なパワーがあるからです。比べてみればすぐにわかります。お金のために働くのと好きだから働くはどちらが長続きすると思いますか?もちろん、後者の好きだから働くですね。なぜならお金のために働いている人は、我慢して働いているからです。
本書での好きなことの定義、興味好奇心を感じる分野です。自分が自然と興味を湧いたり、好奇心を抱いたりする分野は好きなことだからです。
では、どうやったら好きなことを見つけ出すことができるのでしょうか?八木氏は質問をあげています。一つ紹介します。
好きなことを見つけ出す人もそれが今お金を払ってでも勉強したいことはありますか?です。人は自分が本当に興味のあるものであればお金に糸目をつけないです。反対に嫌いなこと、好きでもないのにお金を払うのは抵抗があります。
お金を払ってまで勉強したいものであれば好きなことに間違いありません。
好きなこととは、自然と興味・関心が沸く対象で、それはお金を払っても知りたいことです。
「世界一やさしいやりたいことの見つけ方」のまとめ
- やりたいことを「論理的」に分析する
- 「本物の価値観」を基準に大事なことを見つける
- 「無意識」にやっていたことを思い出す
- 「お金を払っても知りたいこと」を探す
「世界一やさしいやりたいことの見つけ方」の重要なポイントを要約してきました。これを機会に手にとって読んでみましょう!参考になれば幸いです。