西岡壱誠
本読む力と地頭力が一気に身につく東大合格者の西岡壱誠氏著書の「東大読書」の重要ポイントを要約していきます。本を読んでも全く理解できない、読書内容が頭に入らないという読書が苦手な人に向けて東大生が読書術をお伝えしています。

読解力と地頭を鍛える重要ポイントは以下の6つになります。

  1. 本の読み方を変えると「地頭」が鍛えられる
  2. 読み込む力を上げるには「仮説作り」
  3. 東大生は「取材読み」でロジカルに読む
  4. 要約が得意な東大生は「整理読み」をする
  5. 東大生は「検証読み」で考える力を身につけている
  6. 東大生は読み終わった後「アウトプット」している

本の読み方を変えると「地頭」が鍛えられる

頭がいいと聞いて何をイメージしますか?頭の回転が速い、論理展開ができるなどがあります。これらは「地頭の良さ」を表しています。

地頭がいい人といえばどんな人ですか?日本で一番頭のいい学校に通っている東大生と思いませんか?では、どうしたら東大生のように地頭が良くなれるのでしょうか?

それは、「考える力を身につける」ことです。

教科書や参考書を読むとき、知識を得るだけではなく、徹底的議論することで地頭が鍛えられるのです。受け身読書ではなく能動的な読書をすることで地頭を鍛えることができます。

読み込む力を上げるには「仮説作り」

東大生は能動的な読書をして地頭を鍛えています。では具体的に何をすれば能動的な読書ができるのでしょうか?

それが「仮説作り」です。

仮説づくりとは、本のタイトルカバーや本の帯などの装丁、目次などを見て、この本はどんなことが書かれていて自分にとってどんな情報が得られるのか仮説を立てることです。

仮説作りの具体的ステップです。

  1. 「なぜ自分がこの本を読むのか」という目標を付箋に書く
  2. 目次をみながら設定した目標を、どうやってその本で実現するのかという「道筋」を考え目標の下に書く
  3. 自分が現在どの立場にいるのかという「現状」を考え、道筋の下に書く
  4. 実際に読み進めて仮説と違うところが出てきたらその都度修正する

付箋に、「ゴール地点」「目標までの道筋」「スタート地点」を仮説として設定してから本を読みます。本を読み進めていくと仮説と違う部分が出てくるので軌道修正を行います。するとより質の高い仮説を作ることができ読解力の精度が上がっていきます。

東大生は「取材読み」でロジカルに読む

本を読む時、読者ではなく記者になります。記者になるために必要なものは「取材読み」です。

取材読みとは、本を読みながら相槌を打ったり、質問を考えたりメモしたりすることです。取材読みをすることで得られるのは感情を込めて読むことができるようになる、文章の流れをつかむことができます。文章は感情が分かると、流れが手に取るように分かりロジカルに読み進めていくことができます。

要約が得意な東大生は「整理読み」をする

ロジカルに文章が読めるようになったら次に要約です。著者が何を伝えたいのかがわからないと地頭は良くなりません。

西岡氏は本を要約する読書法として「整理読み」を推奨しています。整理読みとは、著者の伝えたいこと、それを補強する例や根拠を切り分けることです。

魚に例えると、著者の言いたいことが魚の骨・それを補強する例・根拠は魚の身とします。どんな本でも最初から最後まで1本の骨という著者の言いたいことが通っています。それら言いたいことを裏付ける身という、例や根拠があります。著者が伝えたいのは身ではなく骨です。この骨と身を分けることで要約できるようになります。

東大生は「検証読み」で考える力を身につけている

目の前に同じテーマの本が2冊あったらどう読みますか?

A.1冊読んでから2冊目を読む
B.2冊同時並行で読む

ほとんどの人が「A」と思います。

しかし、地頭を鍛えるにはBの2冊同時並行で選んで行きます。西岡氏はこの読書法を「検証読み」と言っています。同時並行で読む「検証読み」のメリットは、「意見の片寄りを防ぐ」点にあります。

一冊の本はあくまで一人の意見です。万が一その人の意見が間違っていたら、その情報や考えは間違いとなります。しかし検証読みで選んでいくと情報の精度が上がり多面的なモノの見方ができるようになります。

東大生は読み終わった後「アウトプット」している

東大生は本を読んだらそこで終わりません。東大生が最後にやっているのが「アウトプット」です。アウトプットすることで本の理解が深まるからです。

西岡氏はアウトプットするための読書読みを「議論読み」と言っています。議論読みとは、本の感想を述べるということです。感想とは、読んだ内容を噛み砕いて理解し、それに対して自分が感じたことを表明することです。1冊の本をインプットし、感想という形でアウトプットを行うことが議論読みとなります。

「東大読書」まとめ

「東大読書」の重要なポイントを抑え、実際に、行動に移せるようにまとめます。

  1. 「能動的な読書」で地頭を鍛える
  2. 読む前に「仮説」を打ち立てる
  3. 「記者」になったつもりで読書する
  4. 本を「要約」できるようになる
  5. 2冊同時に読むことに挑戦する
  6. 本を読んだら「感想」でアウトプットする

「東大読書」の重要ポイントを要約してみました。参考になれば幸いです。